海外ツアー

うたと音楽の旅「ハンガリー・ウイーン」 2003年1月4日~12日

投稿日:2003年1月12日 更新日:

ハンガリー・ウイーン うたごえ交流の旅

2003年1月4日~12日
小川邦美子 斉藤隆  同行
一行34名

月日 都市 日程(宿泊)
2003年
1/4(土) 東京・成田空港発
ウイーン着
ウイーン発
ブタペスト着 成田空港第2ターミナルから、空路でウイーン経由、ハンガリーの首都ブタペストへ
(ブタペスト泊)
1/5(日) ブタペスト ブタペスト市内見学 日本語ガイドがご案内
漁夫の砦、マーチャーシュ教会、くさり橋
自由行動:ブタペストの温泉入浴体験へ
マジャール民族の不屈の精神を伝える伝統音楽・チャルダーシュとディナー
(ブタペスト泊)
1/6(月) ブタペスト 自由行動
民族か武断(またはオペレッタ劇団)を訪問・交流(予定)
(ブタペスト泊)
1/7(火) ブタペスト発

ヘレンド着

ヘレンド発

ショプロン着 陶器で有名なヘレンドへ。ヘレンド焼きの窯元見学。ヘレンドの器でお食事が楽しめるレストランで昼食
パンノンハルマで世界遺産に登録されている10世紀のベネディクト会修道院の見学
中世の街並みが美しいショプロンへ
(ショプロン泊)
1/8(水) ショプロン ハンガリー唯一のロココ宮殿、エステルハージ宮殿の見学。
コーラスグループと交流。
(ショプロン泊)
1/9(木) ショプロン発
ウイーン着

陸路、音楽の都ウイーンへ
午後:ウイーン音楽散歩
中央墓地、国立オペラ座、聖シュテファン大聖堂、シェーンブルン宮殿
オペラまたはコンサート
(ウイーン泊)
1/10(金) ウイーン 自由行動
モーツアルトの故郷・ザルツブルグへの1日旅行
打ち上げ交流会
(ウイーン泊)
1/11(土) ウイーン発 空路、帰国の途へ
1/12(日) 東京・成田着 成田空港到着後、解散
利用航空会社:オーストリア航空
利用ホテル:ブダペスト=ヘーリア(温泉ホテル) ショプロン=パンノニア・メド
ウイーン=オイローバ 
旅行手配:富士国際旅行社

ツアー日記    斉藤隆

■1月4日
夜中の12時すこし前にようやくブタペストに到着。成田と経由先のウィーンで飛行機が大幅に遅れたため、予定より6時間程おくれたことになる。夜中の12時といっても日本時間でいうと朝の8時。まるまる12時間かんずめの飛行機は一睡もできず苦痛。しかし、東欧に入るあたりから窓の外をながめると、時おり街の夜景が見える。夜景といっても高度11,600Mからの夜景は、光のつぶの地上絵という感じでまさに神秘的。
ブタペストのフェリヘジ空港でガイドのバーバラさんと会う。細身でスラッと背が高く、とってもかわいらしい女性。夕方からずっと空港で待っていたという。すぐバスでホテルへ向かう。車中、とても上手な日本語であいさつされたバーバラさん。でも明日の天気は大雪でしかも風が強くなる、という話に声のトーンが下がる。飛行機の遅れといい、はじめから大変な旅になりそうな予感である。
ホテルに着いたのは、夜中の1時。疲れ気味の一行は、それぞれの部屋のシャワーを浴び、ベッドに入ったが時間のずれと興奮でほとんど眠れず、そのまま朝を迎える。

■1月5日
朝7時すぎにやっと明るくなってきて、カーテンをあけると大雪!しかし、道をはさんですぐ前にあるのはドナウ川!感慨深く、大雪のドナウ川に見入ってしまう。午前中はブタペストの市内見学。バスから見える街並みの風景は、まるで中世の映画でも見ているような美しさ。
すばらしく大きく美しいマチャーシュ教会では、日曜のミサが行われていた。街の人たちが集まっている。白の衣装の神父が、大きな十字架を持って祭壇からゆっくりとおりてくる。後ろの上段には、器楽隊、合唱隊が聖歌を奏でている。中世のままのような教会の広い空間にエコーして、すばらしく神聖な雰囲気に感激。
自由行動の午後は、バーバラさんおすすめの美術館を何人かで見学。その夜は、民族音楽を演奏しているというレストラン「カルパチア」での夕食。ヴァイオリン、チェロ、コントラバスと民族楽器(名前はわからない)が入った6人の楽団がスタンバイしている。一行が席に着くと、まもなく演奏が始まる。「美しき青きドナウ」「トリッチ・トラッチ・ポルカ」など続いたあと、僕ら日本人団体客を意識して「さくらさくら」「浜辺の歌」。おいしいワインと食事をとりながら楽しんでいると、聞き覚えのある曲。なんと「別れても好きな人」。せっかくハンガリーまで来てその雰囲気をかみしめたいのに、ちょっとがっかり。でも、それだけ日本人が多いのだろう。僕としては、そんなうけねらいではなく、ちゃんとした本場の演奏を期待していたのだが…。その後、映画音楽やタンゴなどが続く。一行はワインの酔いもまわってきたか、「エーデルワイス」「カチューシャ」などリクエストして歌い出す。しばし歌声喫茶のふんいきで盛り上がる。みんなの声援で小川さんが「愛の讃歌」を独唱。他の一般のお客様も、だんだんと何事だと立ち上がってこちらを見ている。すかさず、覚えたてのハンガリーの歌「ビラゴン」をみんなで歌うと、他のお客様もにこやかに口ずさんでくれている。その雰囲気に団長のゴリさんこと鈴木孝夫さんも負けじと「オーソレミヨ」を。他のお客様もまきこんでの大拍手!一日目にして参加者同士の交流も深められた夕食会だった。
しかし、僕はといえば寝不足と疲れからか、体がだるく熱っぽく、ホテルに帰るなりベッドにたおれこみ熱にうなされる一昼夜になってしまった。

■1月6日
熱にうなされる一夜が明け、フラフラしながら朝食のバイキングへ。どこのホテルでもそうだったが、とにかく野菜が少ない。あっても、しなびたきゅうりやカラカラになったサラダくらい。午前中は部屋で休んでいることを告げ、部屋へもどり熱を計ったところ38度7分!それでも午後のスケジュールからは参加。それ以降、熱と闘いながらの旅になってしまった。
午後はブタペストでも唯一のオペレッタ劇場の見学と交流。800席あるというその劇場は、本当にすばらしくきれいで、客席や舞台を見学。その後、劇場のカフェコーナーで、役者二人の歌を聴く。発声などしっかりしたソプラノとテノールのおふたりで、表情たっぷりで踊りながらの歌に一同大拍手。さすが本場のオペレッタで、言葉はわからないけど、見て聞いているだけで楽しくなるようなミニショーだった。
その夜は地元の合唱団との交流。会場へはバスで移動。まず小川さんのリードでこちらの出し物のリハーサルをしたあと、お互いの発表へ。まずはブタペストユース合唱団の皆さんの発表。50人程の合唱団で若い人も多い。すべてアカペラのとてもすばらしいコーラスだ。モーツァルトの「アベベルムコルプス」など5~6曲聴かせてくれた。ハーモニーすると、会場の空気が快く振動するのが肌で感じられる。次にこちらの発表。「私たちは、合唱団ではないので、上手ではありません。けれど、歌うことを通じて平和な世の中をつくっていこうというグループです。」というゴリさんの挨拶のあと、踊りも入れての「花笠音頭」「箱根山」「叱られて」など数曲歌い、最後に「ドレミのうた」で交流。そのあと、立食で交流しながらの夕食会。みんなが用意した「日本的なもの」の プレゼントを全員に渡すと、とても喜ばれる。

■1月7日
ショプロンへ移動する日。この日も大雪。途中、陶器で有名なヘレンドとパンノンハルマ修道院へよる予定。しかし、雪のため1時間遅れの出発になる。その待ち時間にロビーで話をする。〈文化〉の違いについて。前日のオペレッタ劇場は年間260日公演し、ほぼ連日満員になるという。それだけ、こちらの人たちにとって音楽や舞台が身近なものなんだろうーと話す。しかし、あとでバーバラさんに聞いてみると、それなりに料金も高くみんながみんな、しょっちゅう舞台を見に行くわけではない、という話だった。そのことだけで文化の身近さを比べるわけにはいかないのだろう。大事な点は、どんな質の〈文化〉が根付いていて受け入れられているかという中味にあるのだろう。
吹雪のヘレンドに寄り、パンノンハルマは雪で大幅に時間が遅れたため、寄らずにまっすぐショプロンへ。それでもホテルに着いたのが8時。その日は、一日中バスに乗っていた感じ。

■1月8日
この日の見学には参加せず、一日寝込んでいた。あいかわらず、熱が上がったり下がったりの状態で、体がだるい。そんな僕を、みんなが気づかってくれる。薬やホカロン、栄養ドリンク、野菜ジュースにチョコレート、あたたかい帽子、マスクなどなど多くの人からいただいた。荷物をずっと持ってくれた人もいる。本当に感謝の一言!

■1月9日
ショプロンからウィーンへ。ショプロンの朝は雪。バスからホテルの前でコートも着ずに手を振りつづけるバーバラさんと別れ、一路ウィーンへ。ウィーンでもあいかわらずの雪。中央墓地に着き、日本人の現地ガイドさんと合流。ここでは、なんといっても楽聖の墓地の見学。とにかく大きく広い共同墓地だ。立派な門を入り、しばらく歩いたところにある。ベートーベン、ブラームス、シューベルトの墓が一角に肩を並べるようにしてあった。もっともはじめは、別々の場所にあったのだが、共同墓地の建設にあたりウィーン市が一カ所に集めたのだそうだ。それにしても、あのベートーベンが眠っているその前に自分が立っていることの不思議な気分。一生の記念にと、墓の前に立ち写真をとってもらう。この一枚は僕の宝物にしようと、心に決め込む。
レストランで昼食後、シューンブルン宮殿へ。おそろしく大きな宮殿だ。ウィーンでも最大級の観光スポットで、シーズンではチケットを買うだけで2時間は並ばなければならないという。幸運にもまったくのシーズンオフで、昼過ぎの一日のうちでも最も空いている時間らしい。すぐに入場でき、ゆっくりと王宮のすばらしい部屋の数々を見学できる。ため息の出るような美しい部屋が続く。中には、東洋の美術をあしらった部屋もあり驚く。しかし、もっと驚いたのは、そんな宮殿の3階以上の部屋が一般のアパートとして貸し出されていて、普通の人が住んでいるという!もともとは、従者や使用人たちの部屋だったらしく、美術的なほどこしはないらしいが、信じられないような本当の話だ。
シューンブルン宮殿をあとに、ウィーン市街へ。楽友協会ホール(ニューイヤーコンサートが行われる所)、オペラ座、王宮、街のあちこちにある教会。そんな歴史と文化の街のなかで、普通に街の人が生活している。ブタペストより近代的な建物は目につくが、歴史の重みをひしひし感じる街。バスをオペラ座のすぐ脇で降り、歩いてすぐのホテルへ。夜は、いよいよオペラ鑑賞だ。
フォルクスオーパーは、オペラ座とならぶウィーンの代表的な劇場。一行は正装着用とのことで、みんなドレスやらスーツやらで、めかしこんでいる。僕も着慣れないネクタイが苦しい。フォルクスオーパーは、思ったより小さな劇場で狭いロビーには人があふれている。我が一行の席はバラバラだ。僕は2階の下手に近い席に着き、開演を待つ。オケピットがよく見え、ヴァイオリン数人が音合わせをしている。まもなく開演。演目は「魔笛」。ストーリーを現代に設定した演出になっている。以前テレビで何かのオペラを、現代風に演出したのを見たことがある。最近は、こういう演出が多いのかもしれない。派手な舞台装置や美術は少ない。しかし出演者みな、歌はかなりうまい。いい声をしている。氷の女王は「ヒロコ コウダ」という日本人だ。この地で、日本人が活躍しているのはうれしい。歌を聴くと、細い声だが高音のころがるようなむずかしいパッセージはすごい。最後のオールキャストの、まったくの素の服装に戻っての合唱(そういう演出)は、圧巻!現代的な演出にとまどった人もいたようだが、とにかく歌がしっかりしていて素晴らしいので、こういう演出もありなのかと納得させられてしまった。

■1月10日
この日も大雪。一日かけてのザルツブルグへのバス小旅行だ。ウィーンからザルツブルグへは約300km。高速道路を普通に走っても3時間以上はかかる。雪の悪条件の中、運転手さんががんばってくれ、1時間おくれで着く。途中バスの中で、ともしび合唱団団長の飯塚さんのリードでうたごえ。外は雪なので、冬の歌が多い。「雪の降る町を」はウィーンの地なのに、何故かその時の情景にぴったり。
ザルツブルグもまた、言葉で言い表すことができない程の美しい街並み。でもなんといっても、ここにはモーツァルトの生家がある。といっても、特別なところにあるのではなく、商店の並ぶ街の人たちが普通に生活している、街の中のアパートの一室だ。説明されなかったら、まず通り過ぎてしまう。モーツァルトの部屋には、当時の資料や子ども時代に使ったヴァイオリンやピアノが展示されている。自分の今、目の前にある楽器をモーツァルトが弾いていたのかと思うと、モーツァルトがとても身近に感じられる。子どもの頃の肖像画、なんとかしこそうな目をしているのだろう。天才はやっぱり違うのかなと思いつつ…。
ザルツブルグを出発したのが4時半くらい。途中、休憩で立ち寄ったところの雪のきれいだった事!月が出ているのに、夜空からはスターダストという感じの雪というより氷がキラキラ光りながら降り注いでいる。
ウィーンに着いたのが予定の7時半をかなりまわった9時すぎ。打ち上げ交流夕食会の会場レストランへ直行する。それまで熱のため2日目からは、ワインもビールもまったく口にできず悔しい思いをしていたのだが、やっと最後になってかなり回復し、こちらに来て初めてのビールを飲む。おいしい!
一人一言のあと、最後のうたごえ。なんとその会場にはピアノがある。偶然か、わざわざピアノのある所を押さえてくれたのかわからないが、僕としてはうれしい。出発前の成田の待合室で歌った「花」「乾杯の歌」「雪の降る町を」など小川さんがみんなをピアノのまわりへ集めて、みんなでかたまって歌った。8日間のいろいろな思い出が歌声とともに、みんなの顔に笑顔となってあふれ出て、本当にいい旅だったなと、みんなが心の中で思うことができた瞬間だった。

■1月11日
いよいよ日本へ帰る日。最後になって晴天である。2時間ほどの自由時間でウィーンの街を歩きまわり、空港行きのバスに乗った。

ツアー日記   小川邦美子

■1月4日
ウィーンからの便が遅れて5時間のフライトになり、ウィーンで最終便に乗り継いでのブタペスト入り。日付上は1月4日の24時でしたが、8時間の時差を考えると実に長~い一日でした。しかし、「旅ってこんなものよ」とおおらかな参加者の笑顔と、成田空港VIPルームで歌の練習(花・ハンガリー民謡)をした時の素敵なハーモニーに「このメンバーとならば、きっと良い旅になる!」と確信した私です。

■1月5日
ブタペストのホテルの前はドナウ河。冬空の下ではあまり美しくも青くもない河ですが、たっぷりとした流れに粉雪の舞う様は、なかなかの旅情をそそります。有名な『鎖橋』を渡り、王宮などの市内観光へ。幾多の戦いで破壊されながらも、中世の街並を復元し生活している国民性…。文化の違いでしょうか?マーチャーシュ教会は日曜日のミサの最中にも関わらず、最上階からの見学がOKに。聖歌隊のコーラス、オルガンの響き、司祭の言葉、祈りを捧げる人々…。宗教を越えた感動の中に過ごせた一時でした。ブタペストでは温泉も楽しみましたが、25~28度に設定されていて水着着用の温水プールのようなもの。日本式に入る温泉もありますが、かわいいエプロンが用意されていて(!)それでも38度C位。あくまで医療用の為の温泉でした。

■1月7日
ショプロンに向かう途中、陶器で有名なヘレンドを訪れました。それは見事な食器での食事の後、工房・ギャラリーの見学はできたものの、肝心の売店が“棚卸し”ということで閉鎖とのこと。もう一組、日本人の団体客が来ていたにもかかわらず…。旧体制のなごりかしらと思いつつも、お土産を予定していた方には残念なことでした。(私?目の保養だけで充分です!)

■1月8日
マリア・テレジアも滞在したという、巨大で豪華なエステルハージ宮殿に圧倒され、どこを切り取っても絵になるショプロンの街を散策。氷点下5度といわれても風もなく乾燥しているせいか、それ程苦になりません。

■1月9日
大雪の中、ウィーンに移動。中央墓地ではあまりの寒さに楽聖の写真を収めただけで、シューンブルン宮殿へ。オフシーズンの良さか、ゆっくりと見学できました。それにしても、これだけの建造物を造り美術品を集めた権力というか助力というか…。想像を越えています。ところで今現在、宮殿の3階から上は賃貸で二百数十世帯が住んでいるんですって、ご存じでしたか?夜はそれぞれにオペラ、バレエを楽しみました。

■1月10日
雪の中をザルツブルグへ。「サウンドオブミュージック」の舞台となったミラベル宮殿やザルツブルグ音楽祭祝典ホール、モーツァルトの生まれた家、中世のままの美しい街並み…。全く時間が足りません。
と、旅は続きましたが、今回の目玉は「うたと音楽の交流」です。ブタペスト・オペレッタ劇団を訪問・民族音楽を演奏するレストランでの食事(リクエストに応えてくれるので大いに歌う我々)・ハンガリーダンス鑑賞(一緒に踊った人も)なども盛り込んだ企画でしたが、特に1月6日ブタペスト・ユース合唱団との交流会は忘れられないものになりました。ハンガリーは合唱が盛んな国と聞いていたので、我々のような「うた好き」の人々と交流できないかとの思いからの企画でした。ともしびの友人であるエルディーシュ・ジョルジュ ハンガリー政府観光局長から後藤田純夫様をご紹介頂き、その御尽力でセッティングすることができたのです。
日本でいう公民館が会場で、リハーサルをどうぞと案内されたのは整然と100席が並ぶシャンデリアも附いた質素ながらも素敵なホール。近くに住む老若男女数十名も席について、予定の7時より歓迎の演奏が始まりました。50名の団員によるアカペラでの合唱曲(宗教曲から民謡ゴスペルまで)。感動的な響きにうっとりと拍手を贈っていると、隣から「小川さん、この後、本当に私たち歌うんですか?」と退き気味のささやきが聞こえてきます。ゴリさんこと鈴木孝夫団長のユーモアたっぷりの訪問の挨拶で、いくらか緊張の和やいだ我々「にわか合唱団」33名がステージへ。いつものうたごえ喫茶で歌うように「花笠音頭」「花」「赤とんぼ」「カチューシャ」「ハンガリー民謡」「ドレミのうた」など、精一杯歌う私たちに贈られるあたたかい拍手に胸が熱くなる思いでした。何よりもリハーサルの時よりも、心ひとつに生き生きと歌えたと思います。

Kさん:とにかく恥ずかしくて歌チラシに顔を隠してうたい始めたけれど、客席を見たら真剣に聴いてくれているじゃない、「あ、これじゃいけない」と前を向いて歌ったのよ。

Hさん:気負わずに、私たちの日本の歌をきちんと伝えることで良いのだなと思いました。いい経験になりました。

Nさん:こんな音楽の楽しみ方もあるんだという見本を示したと自賛していい。演奏を終えた私の背中をトントンと叩いて「よくやったね」というように握手を求めてきた方がいた。しっかり握り返した時に伝わってきた彼の手のぬくもりは、終生忘れられない。

通訳のバーバラさん:それぞれの合唱団の役割は違います。が、どちらも素敵です。

その後の懇親会では、ユース合唱団の用意してくれた手料理とワインを囲んでの一時間余り。言葉が通じないもどかしさがあるものの、家族の写真を見せてくれたり、我々が用意した折り紙、お手玉などに興じたりと素敵な時間を共有できました。

ハンガリーでの4日間を通しで通訳にはいってくれたバーバラさんは、とても誠実に明るく対応してくれました。バス移動中に「ハンガリーなんでも質問」をした時にも、体制の変化に伴う庶民の暮らしぶり(かなりブルーな内容)や留学時に感じた日本の学生達の甘さ、年金暮らしの彼女の祖母様の事など丁寧に答えてくれて、飾り気のない市民生活を知ることができました。

最後に参加者からの感想を紹介します。

◇バスの中で「雪の降る町を」を皆で歌いました。この歌の詞がこれ程、心に染みピッタリと風景に合ったことには涙が出そうでした。

◇建物の美しいブタペストの街並、吹雪の中を背を少し丸くして黙々と歩く人たち。ドナウの静かな流れと両岸に広がる町。きっと又来たくなる人の優しさをもった町だった。

◇夕食後の民族舞踊すばらしかったです。最後に一緒に踊ったときは、息が切れ足がもつれて…。その位ハードな踊りを彼等はあんなにも長く続けられるなんて、さすがです!部屋に戻りいざ風呂に入ったら何と水(?)これにはまいりました。ハクション!

◇ねえ聞いて、あこがれのウィーン国立オペラ座でバレエを観たのよ!白鳥の湖・くるみ割人形etc。マラーホフがすこぶる素敵!観客もスタンディングオベーション。ホテルまでの7分の道のり、盛り上がりました。

◇私の住んでいる山の中と同じ雪景色でなんだか嬉しくなりました。ともしびの方々、音楽と歌が好きで集まられて、雰囲気もとても良くあたたかでホッとできる旅を楽しみました。本当に歌がお上手ですね。

◇私にとっては初めてお会いする方がほとんどでしたが、ツアーの基に音楽を楽しむことがあり、親しく交われたのは幸いでした。教会の荘厳さ・ステンドグラスの輝き、心に残り離れません。

◇それにしても今回の企画は豊富で実り豊かでした。吹雪の中も歌って過ごし、ブタペストユース合唱団との交流も、歌は国境をこえて言葉はあまり通じなくてもわかりあえた感じです。

◇ブタペストではヴァーツイ通りが印象的、12年前は何もなかったショーウィンドウに華やかなドレスが飾ってあって、時代の移り変わりを感じました。

今回の企画は約半年前から、富士国際旅行社の方々と準備してきました。わがままな要求を本当に良くセッティングして頂き、ありがとうございました。
ジョルジュ様、後藤田様、他多勢の方のお力もお借りいたしました。9日間とはいえ、各地から集まった参加者との出会いも、それぞれに良い思い出となりました。
今回は冬の欧州でしたが、ベストシーズンといわれる初夏の頃に、野外で歌や踊りの交流が出来たらまた違った感動を共有できるだろうなと、願わくば次のツアーへの思いをふくらませています。

お便り紹介

小川 様
早いものであれからもう、半月以上も経ってしまいました。私の住む河内長野もこの2~3日は特別寒く滅多に見られない雪景色になりました。夫と通勤途中の道々「ウイーンを思い出すネ」と言ったりしています。
あちこちよく行く夫と違い、旅することの少なかった私にとって、今回の音楽の旅は、それこそ重要な意味を持ったように思います。特にヨーロッパは初めてでしたので、日本とは大分街の雰囲気も違い、美しい建物などに歴史の重さ、楽しさを感じました。関西で時々聞かれる京都の景観問題、絶対守るべきと改めて強く感じています。一番はじめに行ったマーチャーシュ教会の美しさ、そこで聞いた鐘の音は一生忘れられないものとなりました。それぞれの国の美しさは、誰もの心に深い感動を残した事と思います。
ただこの旅のもう一つの感動に、心がふるえたのは私だけだったでしょうか?私は今年56才になります。もうそろそろ、この辺で自分の第二の人生を真剣に考えなくてはいけません。今回ご一緒させて頂いたみなさんは、お一人お一人がとても魅力的で、60を過ぎても決して若い人には負けない位の意欲をお持ちでした。大いに刺激になりましたし、年を重ねる事はプラス・プラス・プラスだとの思いで、うれしくなりました。
意欲と言いますと、こんな言い方は失礼かもしれませんが、小川さんは特に意欲的でした。ショプロンでユース合唱団との交流会では、にわか合唱団を率いて堂々たるもので、私など「エーッ、舞台でみんなの前で・・・うたうのーッ」という感じだったのですが、気がついたらうたっていたんです。それも気持ち良く。
飯塚さんと二人で、日本の民謡「花笠音頭」をごく自然に披露されて、それが大いに受けた事はさすがと感心しました。夫が写した写真の中で、レストラン「カルパチア」で小川さんが歌われてるのが有ります。その横でバイオリンを弾いている人が、驚いた顔をして小川さんを見ているのがよくわかります。観光客に音楽を・・・・ぐらいに思っていたろう楽団員6人ぐらいの人達、これはただの観光客ではない、ときっと思った事でしょう。<・・途中、文 略・・>
夫が仕事で3日間、東京へ出張するらしいです。夜はそちらへ寄らせて頂いて、なんでも、ともしび用に作った写真をお渡ししたいとか・・・・
そんなこんなで、今回の3日間もの出張は、苦になるどころか楽しみにしている様子です。私は、学生の時の親友が代々木に居まして、時々会うことが有りますので、東京へ行ったら是非”ともしび”へ寄ってみたいと思っています。実は、ともしびへ行きたいから東京の友人へ会いに行こうと言う気持ちですが・・・・
斉藤さんにもよろしくお伝え下さい。本当にお世話になり、楽しい旅を有り難うございました。またいつか、ともしびの企画される音楽の旅にみなさんとご一緒出来れば・・・・と楽しみにしています。益々のご活躍をお祈り致します。
寒さも当分続きそうですので、どうぞお体にはお気をつけ下さい。 2月3日
大阪・河内長野市 原 純子

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